「天国」と「極楽」
先日親戚の仏式葬儀に出席した際、挨拶スピーチの中で「天国」ということばが使われたのがチョット気になった。昨今テレビなどでも有名人の亡くなった縁者を引き合いに出すときに「天国にいるお婆ちゃん・・・」などと「天国」ということばが当たり前のように使われる。
「天国と地獄」、「地獄と極楽」
日本語の「天国」はもともとキリスト教からきている語であろう。ちなみにキリスト教では「天国と地獄」というが、仏教では「地獄と極楽」という。「地獄」の語はキリスト教では後にあり、仏教では前にある。この逆はない。興味深いことである。
ではキリスト教の地獄に対する「天国」は仏教では「極楽」であると言っていいだろうか。当然ちがうだろう。まるでちがう宗教の単語が簡単に符合することはない。「地獄」の語だって両者では意味合いがちがう。
では冒頭の例などで、「天国」と言わずに「極楽」と言えば違和感がないかといえば、そうでもない。日本語会話ではこういう場合、あまり「極楽」とは言ってなかったと思う。むしろ「あの世」とか「草葉の陰」などを使っていたと思う。
「天国」≠「極楽」
さて「極楽」のことだが、これは極楽浄土のことで、西方にある阿弥陀如来の仏国土である。仏教では元来、十方に諸仏の浄土があるとされ、極楽浄土もそのひとつ。東方には浄瑠璃浄土。しかし西方浄土思想が盛んになって、浄土といえば極楽を指すようになった。
とにかく、当然のことながら「天国」と「極楽」はイコールではない。しかし、英和辞典でheavenやparadiseをひいてみると、「天国,極楽」と書いてある。これでは「天国」の語が簡単に使われるのもしょうがないか。
参考文献
http://yaplog.jp/tokyo-nemu/archive/641
Popularity: 9 %
by harry 










コメントはまだありません。